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2025/08/05
コーアツ工業<1743>、植村グループによるTOBを受け入れて株式を非公開化
PC(プレストレスト・コンクリート)橋梁工事を主力とするコーアツ工業は、建設業の植村組(鹿児島市)を中心とする植村グループのTOB(株式公開買い付け)を受け入れて株式を非公開化する。植村グループはコーアツ工業の株式30.04%を所有する筆頭株主で、同社設立(1959年)に深くかかわるなど、両社は緊密な関係にある。
国の「国土強靭化計画」などを受け、インフラの老朽化対策や防災・減災対策の強化に向けた需要が見込まれる中、植村グループと経営を一体化することで中長期的な成長戦略の実現を目指す。
TOB主体は植村グループの各社が出資し、コンサルティング事業を手がけるウエムラ(鹿児島県薩摩川内市)。
ウエムラによるコーアツ工業株の買付価格は1株につき1840円。TOB公表前日の終値1659円に10.91%のプレミアムを加えた。買付予定数は159万1188株。TOB成立の条件となる下限は所有割合36.63%にあたる83万3200株に設定した。30.04%を所有する植村グループはTOBに応募しない。買付代金は29億2778万円。
買付期間は8月6日~9月18日の30営業日。決済の開始日は9月26日。公開買付代理人は大和証券。
コーアツ工業はTOBに賛同し、株主に応募を推奨することを決めた。同社が今回、TOBを受け入れることにした背景として、東証スタンダード市場の上場維持基準の一つである流通株式時価総額(10億円以上)を満たさなくなる可能性もあったとしている。
コーアツ工業は1959年、植村組が鹿児島、宮崎、熊本の各県に持つコンクリート製品(ヒューム管)工場を引き継ぎ、南日本高圧コンクリートとして発足。1990年に現在の社名に変更。現在、PC橋梁工事を中心とする建設事業が売上高の9割超を占める。
2001年に大阪証券取引所2部と福岡証券取引所に上場。その後、2013年に東証2部への指定替えを経て、2022年4月に東証スタンダード市場に移行した。
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