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桂川電機は電子写真プリンターや複写機、プロッター、スキャナーなどの大判型デジタル機器を製造する。ペーパーレス化の進展などを背景に市場縮小傾向が続く中、主力製品の競争力強化や、産業用途向けを中心とする新規事業の早期収益化が課題となっており、株式の非公開化によって短期的な業績に左右されることなく、中長期の視点で事業基盤を再構築する。

同社取締役の田代雅也らが設立した買収目的会社のLemon（福岡市）がMBO（経営陣）の一環としてTOB（株式公開買い付け）を実施する。

買付価格は1株につき960円。TOB公表前日の終値712円に34.83％のプレミアムを加えた。買付予定数は153万1997株。下限は所有割合66.67％にあたる102万1400株。買付代金は約14億7000万円。

創業家出身の渡邉正禮社長をはじめ、関係する会社・親族は所有する66％の株式をTOBに応募を予定している。

買付期間は8月12日～9月24日の30営業日。決済の開始日は9月30日。公開買付代理人はみずほ証券。桂川電機はTOBに賛同し、株主に応募を推奨することを決めた。

桂川電機は1945年に航空機用セレンや亜酸化銅の半導体整流素子などの製造を目的に設立。家庭電化器具、マイクロモーターなどを手がけた後、電子写真プリンターをはじめとする大型版デジタル機器メーカーに軸足を移した。

1991年に株式を店頭登録。ジャスダック上場を経て、2022年4月に東証スタンダード市場に移行した。